床矯正は、5歳から12歳の幼児期から学童期に行うこどもの矯正治療方法です。
この時期に顎(あご)の成長発育を促進するだけで、矯正治療が必要な方の1/3程度の方は成人矯正を行う必要がなくなる可能性があります
(逆に言うと2/3の方は必要です)。
永久歯への生えかわりの際に、永久歯が生えるスペースが不足している、あるいは不足することが予想される場合は顎を拡大することで、様々なメリットがある場合があります。
顎の拡大による床矯正は、あくまでも本人の発育や歯が生えてくる力を利用した治療で、成人矯正のように生えてきた永久歯を揃える治療ではなく、揃いやすい環境を作る治療です。
そのため、永久歯列になった後に成人矯正が必要になる方も当然いらっしゃいますが、環境作りができていると成人矯正も短期間で楽に仕上がることが期待できます。
上顎は下顎のような長管骨とは違って1枚の層板骨からできていますので、2枚の骨のつなぎ目の部分(真ん中)を拡大することで、幅を大きくすることができます。
成人ではその癒合部が骨として出来上がってしまっているので拡大は困難ですが、幼児から学童期にかけてのみできることでもあります。