インビザラインを始めるには、一度患者様の歯型を採取する必要があります。
そこで活躍するのが超精密な口腔内スキャナー「iTero(アイテロ)」です。
iTeroは特殊なカメラでお口の中を様々な角度から撮影し、口腔内を3D画像としてスキャンする機材で、現在インビザラインと連動できるスキャナーは、日本国内でこのiTeroのみです(2020年4月現在)。
非常に精度が高く、撮影時間も短時間なので、印象材(柔らかいガムのような物)を用いた通常の歯型採取に比べ、患者様の負担が大幅に軽減されました。
また、導入している歯科医院は非常に少なく、世界中のインビザライン医療機関のうち、アイテロを導入している医療機関は全世界で全体の0.5%しかありません。
従来の歯型採取は印象材(柔らかいガムのような物)を数分噛み続ける事で歯型を取っておりました。
そのため、従来の歯型採取では異物が口の中に入ったような不快感を感じたり、印象材が口の中に残るケースがありました。
しかし、iTeroはスティックタイプのカメラで口腔内を撮影するだけなので、歯型採取時の負担を軽減することができます。
通常の歯型採取の場合、採取の直前に印象材を練り合わせたりする準備が必要です。さらに、印象材をくわえてから硬化するまでにも数分かかり、歯型の採取だけで数十分かかります。
一方、iTeroは大掛かりな準備の必要はなく、スキャンも非常にスピーディーで5分程度で歯型採取が完了します。
インビザラインを始めるには、患者様の歯型をデジタルデータ化する必要があります。
そのため、印象材を使った歯型採取では、採取した歯形をアメリカにあるインビザラインの会社まで空輸する必要があり、従来は治療開始まで最短でも1か月かかっておりました。
しかし、始めからデジタルデータでスキャンするiTeroでは最短で約2週間で治療を始めることができます。
インビザライン治療で1番多いトラブルは、歯型の採り直しです。
印象材も用いたの方法では精度が安定しない上に、即日結果が出ないので歯型採取だけで数か月かかるケースもあります。
その点iTeroの場合は、スキャン中に不備があった際、その場でエラーが出るので採り直しリスクはほぼゼロです。